モンゴメリやオルコットなど読書好き少女なら誰もがお世話になった小説はほとんど村岡訳だったはず。
私の中では影響が大きかったかなりの偉人としてインプットされている。
そんな村岡花子の生涯を、孫の恵理さんが小説という形でまとめたのがこの一冊だ。
本屋で見つけて衝動買い、即読了。
物語は戦時中から始まる。
敵国カナダの文学『赤毛のアン』をこっそり隠れながら訳し続ける花子。
防空壕には原稿を抱えて飛び込んだ。
戦争中だからこそアンの想像力と逞しさに惹かれていたという回想があり、日本の少女たちに生きる喜びを伝えたいという花子の強い意志に感動した。
思えば幼い頃から私の側にアンの物語はあった。
あって当然の名作なのだと思い込んでいたが、まさかこれほどの苦労の末に日本で紹介されていたとは・・。
自分が読んできた小説を訳す経緯が知れるのは興味深く、また花子の人生にもひきつけられる。
クリスチャンであった父の考えでカナダ人教師たちから教えを受けるようになった少女時代。
そこで出会った日本にはない少女向けの小説に夢中になった花子は、自らが創作者になりたいという気持ちを持ちながらも使命感を持って訳を続けていく。
この方一人のおかげでどれほどの作品が日本で紹介されたことか。
それがまたすっかり定番化しているのだからすごい。
強き女性の生き方を学びつつ、久しぶりにアンの物語が読みたくなった。
モンゴメリの他の作品にオルコットやバーネット、ポーターも!
読了日:2012.2
★★★★★
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